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恋愛自給自足の間

恋愛における空想の重要性について。それと趣味。

気づいただろうか、『桜Trick』6巻カバーに仕掛けられた「トリック」に

百合

 "o"のキートップが外れたり緊急の企画書作成に追い込まれたりなど不測の事態が続いております、皆藤禎夫です。さて、本当は今日中に提出しないといけない企画書があるのですが、それでもなお、どうしても書かなければならないことがあります。

 『桜Trick』6巻についてです。

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 今月発売の『桜Trick』6巻で描かれるのは、春香や優たちが過ごす二年生の冬です。最大の目玉は、澄の卒業式に至る数話でしょう。百合界でときおり異端視される『桜Trick』ですが、決して王道を外していないのが分かる神回です。ですが、それは読めばわかることです。わざわざこの忙しいときに取り上げるまでもないでしょう。

 私の見る限り、6巻のもう一つの目玉は、ゆず・楓コンビの進展です(もちろん、以前の巻からすでにフラグは立っていましたが)。

 たとえば、春香と優がいつものように些細なケンカをしているのを見た二人の反応がこちら。

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 ケンカするほど仲が良いんなら、ケンカしよう、というわけでしょう。
 ……なんて、わざわざ説明するのも野暮ですよね。
 このケンカごっこの結果がこちらです。

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(↑ゆず)

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(↑楓)

 ああ、初々しい青春。素晴らしき百合。ちなみにこれ以外にも、もっと百合百合しいゆず・楓カップルの場面がありますので、未読の方は早急に購入してください

 

 さて、ここからが本題です。
 6巻のカバー袖部分をご覧ください

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 ゆずと楓がこちらに向かって手を差し出している絵ですね。
 ですが、この手を「読者に対して」差し出されたものだと解釈するのは、もちろん百合的には邪道です。

我思う、ゆえに百合あり。だがそこに我、必要なし。(『百合男子』1巻より)

 では、このカバー袖イラストはどう観ればいいのでしょうか。
 思い出してみてください。6巻の隠れたメインはゆず・楓カップルです
 そう、この絵の正しい観方にこそ、桜Trick6巻の「トリック」が仕掛けられているのです。

 結論を示しましょう。正しい観方は、これです。

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 本を閉じたとき、読者に見えない場所で、二人は向かい合い、手を伸ばし合う。

 本を閉じてなお楽しめる百合模様。これこそが、6巻最大の「トリック」なのです! 
 あるいは、ゆず・楓カップルが6巻の目玉であることの証拠とも言えるでしょう。(写真が分かりづらくてすみません……)

 

 ところで、既刊のカバー袖はどうだったでしょうか。
 これまでに、カップルが向かい合う構図はあったでしょうか。確認してみました。
 確証はできませんが、向かい合っているように解釈できるものが一つだけありました。2巻です。

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 しかもゆず・楓カップル。

 当時はあまりにもさりげなく描かれており、まったく気づきませんでした。本編でも初期はあまりゆず・楓カップルが強調されることはなく、僕自身二人にはあまり意識を向けていませんでした(そして多くの読者もそうだったと思います)。ですが、2巻のカバー袖は、もしかすると二人の関係の伏線だったのかもしれません。


 初期からすでに、ゆず・楓カップルの成立が約束されていた……というのはさすがに、穿った見方でしょうか。判断は読者諸賢にお任せ致します。

※余談

 2巻の段階でゆず・楓カップルに着目していらっしゃる方を発見しました。先見の明を讃えてリンクを貼らせていただきます。(この方の『桜Trick』考察はとても丁寧で、つい既刊を読み返したくなります。ぜひご覧ください) 

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